ここのところクリニックデイケアでは、点描画が多くなっています。
最初に色を選び、最初に沸いてきた想いを元に、点を打ち始めます。
トントントン タンタンタタタ トットットトト
自分のリズムに包まれていきます。腹がしっかりしてくるので、モチベーションが上がらない時にも、不安定な時にも、入りやすい手法なのです。
形を描こうととしているとリズムが流れる様に奏でられず、手が止まり、どうして良いかわからなくなる。最初に沸いた想いはちょっと忘れて、音を楽しみ、めちゃくちゃに色を使って、ダンスをするように、ドラムを叩く様に、キツツキになった様に、点を打つ行為のみを行います。
不思議な事に似ていても、溢れてくるエネルギーはその人の世界です。
描き終わると、ほとんどの方が軽い運動後の様な爽やかな満足感を体験されています。ただ、内奥を見つめながらの絵は、白い画用紙の向こう側に自分の世界を見いだす作業ですので、描き終わると満足感と同時に疲労を感じ、現実世界に帰ってくる時間が必要になります。自分がここに居るという実感は腹に残っている様に感じます。